インテル製CPUの信頼性が失われつつあります
このブログを書いているのが2025年10月12日。
Windows10のサボートが終了するまであと二日です。
なぜ、まだまだ使える現役のパソコンなのにWindows11にできないのか?
パソコン歴は長くてもプログラムやハードの詳細についてはよくわかりません。
しかし、一つわかっているのは、Windows11にできるかできないかはCPUの世代にかかわるということ。
つまり、大雑把にいうと第7世代までのインテル製CPUはだめで、第8世代以降のインテル製CPUを載せたパソコンは大丈夫、ということです。
うん? ということは、マイクロソフト社とインテル社が裏でCPUを売らんがための悪巧みではないか、というのが素人的な勘繰りです。
そんなことをするといつかバチがあたると思っていたら、ここのところ、インテルは大変な状況ですね。
そのような背景を考えながら次のYouTubeの動画を見ると、やっばりな、と思ってしまいます。
【大炎上】わずか1年前のインテル製CPU!サポート打ち切り宣言で大炎上 その裏側にはとんでもない事情があった【PC買う前にチェック】
Intel最新CPUのサポート放棄 – ユーザーを裏切る決断の真相
衝撃の発表内容
2025年9月19日、Intelは第11世代から第14世代までのCPUのサポートを大幅に縮小すると発表しました。これは「レガシー(旧式)ソフトウェアサポートモデル」への移行を意味します。
何が問題なのか?
- 第14世代CPUはわずか1年前に発売されたばかりの最新製品
- 現在店頭で新品として販売されている現行商品が対象
- 市場に出回っているパソコンの約8割がこれに該当
サポート内容の変化
これまで
- 月1回の定期アップデート
- 新機能の追加
- アプリとの互換性調整
- 不具合の解消
これから
- 重要な修正とセキュリティ更新のみ
- セキュリティ更新も四半期(3ヶ月)ごとに削減
- グラフィックス関連のサポートがメイン対象
誰にどんな影響が出るのか?
影響を受ける人
普通のパソコンユーザー(全体の約9割)
- CPU内蔵グラフィックス(GPU機能)を使っている人
- 一般的なノートPCやデスクトップPCユーザー
影響を受けない人
ゲーミングPCユーザー(全体の約1割)
- 独立型GPU(NVIDIAやAMD製)を搭載している人
【知っておきたい基礎知識】CPUとGPUの違い
CPU(シーピーユー)
- パソコンの計算処理を担当
- 性能が高いほど処理速度が速い
GPU(ジーピーユー)
- 映像処理を担当
- YouTubeの動画表示、ゲーム、動画編集などに使用
- 4Kモニターや複数モニターの接続にも必要
統合型CPU 多くの人が使っているのは、CPUの中にGPUの簡易機能を組み込んだタイプ。今回サポート打ち切りになるのは、この統合型GPUの部分です。
具体的な影響
1. 新作ゲームへの影響
- Day 0ゲームサポート(発売日までの最適化作業)が廃止
- スペックギリギリで遊べるはずのゲームが動かない可能性
- 新作ゲームの対応が遅れる、または非対応に
2. 互換性の問題
- アプリのアップデート後に急に使えなくなる可能性
- Adobe系ソフト(動画編集、写真加工など)で不具合が発生するリスク
- マルチモニター環境での動作不安定
3. パフォーマンス低下
- パソコン全体の動作が重くなる可能性
- 4K解像度での表示に問題が出るケースも
なぜIntelはこんな決断をしたのか?
深刻な経営危機
大規模なリストラ
- 2022年:従業員13万1,900人から1万人をリストラ
- 2024年:さらに1万5,000人をリストラ
- 2025年末:従業員を約7万5,000人まで削減予定
- 3年間で約5万人以上(半分近く)が削減される
Intelが失敗した理由
1. 製造技術で遅れを取った
- かつてIntelは半導体製造技術で世界トップだった
- 台湾のTSMCが技術力を爆発的に向上
- AMDやAppleはTSMCに製造を委託し、高性能CPUを実現
- Intelは自社製造にこだわり、性能向上に失敗
2. GPU事業の大失敗
- NVIDIAの成功を見て、GPU市場に巨額投資
- 完成した「Arc」GPUは不安定で全く売れず
- 数十億ドル規模の投資が水の泡に
- 現在のGPUシェア:NVIDIA 80%以上、AMD 16%以上、Intel ほぼ0%
3. 2024年のCPU不具合事件
- 世界中でIntel製CPUが次々と故障
- 当初は責任逃れ、後に自社のマイクロコードの問題と判明
- 修正コードが配布されるまでの数ヶ月間、CPUは使用するたびに劣化
- 一度劣化したCPUは修復不可能
- ユーザーの信用を一気に失う
Intelの現状と今後
厳しい現実
- サポート維持のコストをGPU事業に回す必要がある
- しかしユーザーを切り捨てることで、さらに信用を失う悪循環
- 「Intel入ってる」のロゴが安心の証だった時代は終わった
AMDとの比較
- 性能:ほぼ同等(AMDがやや上回る場合も)
- 価格:AMDの方がやや安い
- 安定性:Intelには「いつ壊れるか分からない」不安が残る
- サポート:AMDの方が充実
復活への道
Intelが信用を取り戻すには、性能向上だけでなくユーザーを裏切らない姿勢を本気で示す必要があります。しかし現状では「沈みゆく巨人」はまだ深い沼に足を取られたままの状態です。
まとめ
今回のサポート打ち切りは、経営危機に陥ったIntelの苦渋の決断ですが、わずか1年前の最新CPUまで対象となることは、ユーザーへの裏切りと言わざるを得ません。今後パソコンを購入する際は、こうした企業姿勢も考慮に入れる必要がありそうです。
私の会社では、最近お客様に納品したWindows11のノートパソコン全部インテルでなくAMDのCPUにしています。
Windows10がいよいよ原則サポート終了で、駆け込みでWindows11に買い換えるユーザーが増えることが予想されますが、インテルにこだわらなくても大丈夫だと思います。